ほんのはなし

本や文字に関することを書きます。

勝手にしやがれ

昨日、早稲田松竹で映画を観ました。

勝手にしやがれ

最初、あんまり好きじゃないかも…と思ったのですが、

ミシェルとパトリシアのやり取り、会話、仕草、表情…などがとても良かった。

男と女の噛み合わなさ、二人でいることのよろこびと不自由、愛のおそれを感じさせる映画でした。

 

わからないの。自由じゃないから不幸せなのか、不幸せだから自由じゃないのか。

悲しみと虚無どちらを選ぶ?(―俺は虚無だ。悲しみを選ぶなんて馬鹿だ。)

ねえ、優しいことを言って。

外見が良い女はいるが、君みたいに個性的で、20点中15点というような風情で、心がピタッとくる女はいない。

あなたに愛されたい。でも、もう愛してほしくない。

お前は馬鹿だ。愛している男と寝ない理由を、もうほかの男と寝てしまったからだと言う。

 

まだまだ印象深いセリフがたくさんあります。

(記憶のままに書いているので、細かいところだいぶ間違っているかと思います…)

 

パトリシアというキャラクターが、とても愛おしいです。

気狂いピエロ』のマリアンヌとは、まったく違った魅力。

言われたことにむっとし、くよくよし、一人で考えに耽るパトリシアの女性的な内面は、少年らしい外見と対照的でかわいい。

ベリーショートに何度もブラシをあてるところや、鏡の前でこっそり顔をつくってみるところもチャーミングです。

ジャン=ポール・ベルモンドはかっこよくないのに、なぜあんなにかっこいいのでしょう。

ミシェルは本当に純粋で、勝手で、こわい男です。

 


ジャン=リュック・ゴダール×ジャン=ポール・ベルモンド!映画『勝手にしやがれ』予告編